にちプチ 【Nichi-Petit】

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【脛骨・腓骨 骨折】骨折ダイアリー Vol.2

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↓前回までの骨折ダイアリー↓
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続・地獄ホテル

 2016年4月27日 22:00未明

 やっと落ち着いた病室ベッド(個室)でさっきまでのトラウマ映像を思い浮かべつつ一息つく。
点滴も打ったし、顔色悪いし、熱もあるので見た目は完全病人。

そんな折に、嫁到着。




嫁「・・・・・」

俺「・・・・・」

嫁「あんたはぁ~・・・」

俺「ごめん」

嫁「どうすんの?保険も入ってないのに」

そう、急に現実的な話なのだが、保険に入ってなかったのだ。本当は2日後に嫁のご両親に会って、保険の紹介をしてもらう予定だったのだが、ギリ間に合わず・・・

くそ・・・なんて運が悪いんだ!!

今そんなこと考えてもしょうがないのだが、出てくるのはネガティブな未来ばかり。



ただ、電話口で聞いて想像してたよりひどい怪我だったらしい。嫁もちょっと引いてる。

嫁「まあ、こうなったら仕方ないから早く治すことを考えな」

俺「うん」

若干励まされつつ壮大に落ち込む俺。
時間的にも、嫁が来た時点で面会の時間はすでに過ぎていたので帰宅してもらう。

手術は、おそらく明日できるとのこと。良かった・・・

とりあえず消灯して寝ることにする。



だが!!!!!

当たり前だが眠れない。痛い!!

まずは、足が痛い!!

そして腰が痛い!!

ベッドがめっちゃ硬いのだ。しかも古い。
もう、俺と同い年くらいじゃないかってくらいのパラマウントベッド。

部屋も、絶対ここで事件あっただろってくらいの壁のシミや手形。



もう、不安しかない。

骨折のため、寝返りさえ打てず、硬いベッドで腰も痛いし、熱もある。
その時、ふと尿意を覚える。

えーと、お小水はどのように済ませれば・・・

ナースコールで看護師さんを呼んで聞くが、看護師さんも

「トイレには骨が安定してないから行けないわね・・・」

「尿瓶も体勢を変えられないから、んー・・・」

「何とか頑張ってください」



え????

何とかって・・・

仕方ないので、ゴリゴリいう骨の音に悶絶しながら、何とか単身で尿瓶を使用。



んんんんんんんん!!!!

声にもならない声をあげながら用を足すアラサー。

股間に挟んだ尿瓶が温かくなるのを感じて、オネショした気分になる。

結構出たな・・・俺のプライドを破壊するには十分すぎる量だ。

途中、痛み止めを使ったりもしたが、効いてるのか効いてないのかもよくわからん。
案の定、一睡もできず朝日を見てしまった。

それでも、手術してもらえるというだけで、希望の朝日だ。
嫁も朝から立ち会いに来た。



さあ、これからやっと手術だ!

希望と不安を胸に、俺は床ずれしそうなお尻をモミモミしていた。


人生初の手術

 2016年4月28日 11:00

 朝6時にたたき起こされて(寝てないけど)しばらくダラダラしていた。
相変わらず足は痛いが、動かさなければ叫ぶほどでもなくなった。



しばらくすると、担当医の先生が部屋に入ってきた。

「体調はどうですかー?」



おお、人間だ!!!

アレな感じのが目立ったこの病院で、初めて存在感、安心感、人間感を揃えたお医者さんが来た!!!

年齢は50代?くらい、細身で優しそうな男性。

この人になら、身を任せられる・・・

そんなことを考えながら話を聞いていた。

「この怪我は痛いよねー。向こう脛ずっと蹴っ飛ばされてる感じだよね」

そう!!!!その通り!!!!

こやつめハハハ!!

やっと怪我について親身に考えてくれる人が現れた。

からかってくれたり、いじってくれたりでもいいんです。とにかく「会話」がしたかったのです。



んで、昨日撮影したレントゲン写真を見せられた。



[左:正面からの写真 ・ 右:横からの写真]
f:id:borncrash:20160707124120p:plain:w300 f:id:borncrash:20160707124126p:plain:w300


おおー・・・もう松田翔太も真っ青なくらいパッカーンですね・・・

人生で経験したくない怪我リストで、指折り数えるランクだけある。



 手術の手順としては、腰椎から麻酔を入れ、全身麻酔に移行するらしい。

全身麻酔・・・今まで一度も経験したことがない。

経験者に聞くと、吸入して5~6秒カウントしたらもう落ちていたらしいが・・・


万が一途中で目覚めたらどうしよう・・・
初心者ならではの余計な心配が頭をよぎる。


こんなことを考えているうちに手術の時間は訪れた。

改めて担当医の先生と看護師の方々が物々しく入室してくる。

ストレッチャーにまた移されるのだが



「お!?」

ベッドより、ストレッチャーのほうが柔らかくて、寝心地がいい。

もう、どうせ動けないんだからストレッチャーに寝かしてほしかったぜ。

そんなワガママなことを考えながら、手術への不安をかき消す。

戦場に行くかの如く口を一文字に締め、嫁へ「行ってきます」と遺す。



いや、手術って言っても、足だからな?

そこまで気ぃ張ることでもないからな?

そう思う方が大部分だろう。

今思えば俺もそう思う。ただ、初めての全身麻酔なので怖かったの・・・



迅速に運ばれ、手術室に入室。


うおおおおおおおおお!!!

テレビで見た手術室とおんなじだ!!!

無機質な手術台に移され、そこを照らす輪っか状のライト。
ああ、これから俺、手術受けるんだな・・・

なんかテンション上がってきてやたらしゃべりだす。

「初めてこんなとこ来ましたよ」

「腰椎の麻酔って痛いですか?」


ガキかwwwww

ただ、手術直前に調べたところ、腰椎麻酔ってかなり痛いって記事がちらほら・・・

この時点でもう脂汗ダクダク。しかし、やらないと手術できない。

もうやぶれかぶれだ!

背中を丸めて「お願いします」のポーズをとる。

麻酔医の先生が

「はーい、少しチクッとしますよー」



えっ?少し?めっちゃ痛いんじゃないの???

思っている間に針が刺さる。確かに若干チクっとした。でもそんなに痛くない!

「はーい、じゃあ麻酔入りますよー。少し痛いかもしれませんよー」


ここからかー!! ここからめっちゃ痛いのか!!


覚悟を決める。背中(背骨?)に急に衝撃というか、圧がかかる感覚。

うおおおおおおおお!!!!



・・・・あれ、でも思ったほど痛くないし、もう痺れてきたぞ??

そう、なんだかんだで意外と痛くなかったのだ。

こんなもん、足の痛みに比べたらしっぺとタイキックくらい違う。しっぺ痛いけど。

「うわ、足の感覚がない!(でも骨のゴリゴリは伝わるから)気持ち悪い!

と余計な一言を発したばかりに助手っぽい方が
「気持ち悪いですか!? 頭が痛いとか!?」

心配気味に確認してきた。

いや、そういう意味じゃないんです。変に騒いでごめんなさい・・・

「すみません、大丈夫です・・・」

若干ポワーンとした意識の中、自分の粗相を詫びる。

この後、吸入器でカウントするんだろうなーとか思っている間にもう意識がなかった。
あれ、思ったより早く落ちてる・・・





 気付けばもう病室のベッドの上。
ネットなんかで見た体験談そのままの感じ。

ただ、落ちるのは誰よりも早かったがな。

嫁曰く、うわ言のようになんかゴチャゴチャしゃべってたらしい。

やべえ、なんか恥ずかしいこと言ってないかな・・・
聞くに聞けないのでとりあえずほったらかしに。


 とりあえず最初の山場、手術は終えた。

だが神は俺に安息を与えてはくれなかったのだ。


手術してトゥナイト

 2016年4月28日 17:00未明

 手術を終え、朦朧とする意識の中、なんとか病室へ帰ることができた。
傍らに嫁。足元に担当医の先生。

若干の術後の日程と、今後の予定を聞かされ

あとは、お二人で・・・
と見合いの仲人のような雰囲気を出して、先生退出。

へへ・・・情けない姿見せちまったな・・・
心の中で若干の見栄を張りながら嫁をチラと見る。

見栄を張ってはいるものの、髪も洗っていないその様相は寝癖で四角くなっており、完全にポルナレフ状態であった。



嫁「あー疲れた」

そうだろうね。待ってる人間はやることないし、かと言って安心というわけでもないもんね。

始終うわ言のように俺がボソボソしゃべっていると(内容覚えてない)、面会時間が終了。

嫁帰る。寂しい・・・



寂しいのだが、手術後に最初に思ったことは、「腹減った」。

嫁の帰宅後に遅めの夕食が運ばれてきた。

献立は確か、おかゆ・何かの味噌汁・何かと春雨の和え物・きゅうりの漬物

あいまいwwwwww



だが、とにかくモリモリ食べた。

手術後は食欲がなくなるらしいのだが、俺はそんなことなかった。
サイヤ人の食事のごとく、ムシャムシャ食ってた。



とりあえず食事を終えると、急に寂しさが襲ってくる。

殺風景を超えた事故物件並みの部屋に、動けない自分、明かりは古く味気ない蛍光灯。

ほとんど動いている物体が室内に無い。
景色を見る窓という上等な物はなく、本当に閉鎖された空間。

嫁曰く、この環境は払っている部屋代に見合わないらしい。要するに、割高だと。

まあ、手術してもらえただけでも、ありがたいよなぁ・・・

んなこと考えつつ、転院はしたいなと思っていた。



 手術後の初夜。

個室なので消灯時間を守らなくても問題ないのだが、ここは一刻も早く回復させたいと思い、睡眠を優先。

手術当日だというのに、若干足を動かしても問題がないそうなので、横寝を試す。

おお、これなら割と腰が痛くない! 俺は希望をもって目を閉じた。



だが、このクソ足は俺を容易には寝かせてくれない。

目を閉じて30分くらい経ったころだろうか。俺の足ちゃんは熱を持ち始め、ジンジンと痛みを感じ始めた。

寝る寸前に優しい看護師さんが「足のしびれや、痛みが出たら遠慮なくナースコールで呼んでくださいね♪」
と優しい言葉を掛けてくれたのを思い出して、一瞬呼ぼうかと思う。


でも、このくらいの痛みって当たり前じゃないのかな・・・?

と看護師さんに変に気を遣ってしまう。なにその遠慮。

とりあえず男なら耐えんかい!とばかりに自分を奮い立たせ、意地でも目を閉じる。



3~4時間は経っただろうか。

一応は眠れたのだが、ついに痛みに耐えきれず起きる。しかも、足のしびれが悪化している・・・



こ、これはナースコール使っても怒られんだろ・・・

そう思いナースコールを押す。

するとさっきの優しい看護師さんと違う人が来る。



「はぃ?」

この病院にありがちなやる気のない体型と声だ!! つくづくこういう人間に縁の深い数日間だ。

手術後の弱った俺は若干怯えながら聞く。

「すみません、足のしびれがさっきより悪化しているのですが、大丈夫ですかね・・・?」

という俺の質問を食い気味に

「大丈夫じゃないですか?(イライラ」

と若干切れ気味に返してきた。直後に踵を返し、ドアをバタン!

もはやこの部屋に来たのが幻かと思うくらい鮮やかな退出。

呆気にとられた俺は、「もしかしたら、症状に詳しい先生を呼びに急いで戻ったのかもしれない」と今思えばどんだけポジティブなんだよってくらいのアホな想像をしていた。



当たり前だが、30分待っても1時間待っても戻ってこない。

もう一回ナースコール押しても、またあいつが切れ気味に来ることだろう。

俺、あいつ嫌い!!!!!!!!

そんなことを思いながら以降は寝ずに朝を迎えた。



 今日からゴールデンウィーク。

世間はキャッキャウフフな連休だろうが、俺はこの動物園で英気を養わねばならない。

嫌なこともあるだろうが、担当医はいい人! あの人と頑張って治すんじゃ!

と前向きに考えていたのだが、俺の希望はいとも簡単にぶっ壊される予感なのであった。

↓続編↓

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