にちプチ 【Nichi-Petit】

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日常のプチ情報やプチンときたことを書きなぐるブログ

【脛骨・腓骨 骨折】骨折ダイアリー Vol.7

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↓前回までの骨折ダイアリー↓

 

www.nichi-petit.com

 

 

プリズン・ブレイク

 

 2016年5月4日 11:00未明

 俺は怒っていた。そりゃあもうこれまでにないくらい。

だって院長とケンカしちゃったんだもん。

 

 

自慢じゃないけど普段俺は他人にそんなに怒らない。

レストランで料理に髪の毛が入っていても怒らない。

すれ違いざまにわざと肩をぶつけられても怒らない。

コンビニでカップ麵に箸が入ってなくても怒らない。

 

そう、社会的には割と穏やかな人生を歩んできたつもりなんだ。

だけど今回は違った。もうガチギレしたね。

自分の怒りに若干戸惑いを覚えるくらいキレてたね。

 

そして俺は嫁に電話したんだ。これが前回までの話。

 

トゥルルルル・・・

 

「もしもし」

 

「あぁ? 俺だけど! 院長とケンカした。もうあいつ許せないわ。」

 

「え? え?」

 

「もう出ていくから。もう決めたから。」

 

「ちょ、待ってよ! 何がどうなってるの? 転院の話したんじゃないの?」

 

「したよ! でも向こうがずーーーっとウダウダ言ってくるから怒ったの!」

 

興奮している。めっちゃ興奮している。

嫁は戸惑っている。怒りの理由がまだいまいち伝わってないからだ。

今思えば怪我のストレスと病院の対応の悪さが相まって最高にハイになってしまってたんだと思う。

出てくる言葉全部が病院(ほぼ院長)への罵詈雑言。

 

 

「もう俺荷物まとめて出ていくから! もう決めたから!」

 

興奮する俺を何とかなだめて嫁が言う。

 

「ちょっと待ってよ! そんなこと言っても歩けないでしょ? とりあえずこれから準備して病院に行くから待っててよ!」

 

「う・・・あぁ・・・わかった」

 

ここで若干怒りのボルテージが下がる。さっきまではスーパーサイヤ人状態だったからな。若干髪も逆立ってたと思う。

 

現在の時刻11時ごろ。そして嫁が来れるのが14時~15時ごろ。

個室ではあるものの、何とも気まずい時間である。

 

程なくして看護師さんが昼食を持ってきてくれる。

当たり前だけど、食欲なんて湧かない。まだ興奮は止みきってないんだもん。

 

30分ほどそのメシを見つめる。このとき、本当にメシを見つめるだけで時間が経ってた。人生で指折り数えるくらい無駄な時間だったことだろう。

 

その全く手の付けられていないメシを下げにくる看護師さん。

さっきの修羅場にはいなかった人だ。

 

「あら、食欲無かったですか?」

 

「すいません、ちょっと色々ありまして、食べれなくて・・・」

 

おっとりした看護師さんと会話してようやく普段の自分を取り戻す俺。

これはいけない。どんな理由があっても、関係ない看護師さんを巻き込んでしまった節はある。

 

とりあえず顔のわかる範囲でさっき病室に院長と来ていた看護師さんを探す。

院内を慣れない松葉杖で歩き回る。

いた!!! さっきの人たちだ!!!

 

「さっきはお騒がせしてすみません。院長と僕の問題だったのに皆さんを巻き込む形にしてしまって、本当に申し訳ないです」

 

謝ったさ。それはもう丁寧に。本当に彼女たちには文句ないんだもん。

あ、でもボチャ子には何も言いませんでした!

 

「いいんですよ、思ったことははっきり言ったほうが良いと思います。」

 

何この天使のような返し・・・この人たちも病院に不満があるのか、それとも僕の心情を察して言ってくれてるのか。たぶん後者だろうが

 若干ほっこりしたのは言うまでもない。

 

だが!!

それとこれとは別!!

俺は院長とボチャ子がこの病院にいる限りここに居たくはない。

その意志だけは変わらない。鋼鉄の意志で退院するぜ!

 

それからは嫁が来るまでなるべく気を紛らわそうとお笑い動画ばっかり見てた。

ハハッ、カズレーザーおもしろいなあ

 

 

 

おむかえ

 

 同日15:00 未明

 嫁がついに来院。なんと友達まで連れてきた。

本当なら今日も普通のお見舞いで終わるはずだったがこんな有様。友達もビビったやろな

 

・・・と思いきや、二人ともすでに臨戦態勢と言わんばかりにノリノリである。

その友達も元々勝気な子だから会ってもいない院長&ボチャ子に「許せない!」という闘志むき出しなのだった。

 

ここで俺はそれまでの経緯を詳細に話した。

憤慨する二人。「なにそれ! ありえない!」怒りの声が飛ぶ。

その怒る二人を見てますます冷静を取り戻す俺。(共通の話題で)人が怒ってるのを見ると妙に冷静になっちゃう時ってあるよね。あんな感じ

 

そこからは非常にスピーディー。

荷物は何とか三人で持ちきれる(俺殆ど役に立ってないけど)くらいだったので、即座にまとめる。

 

そして個室の片づけ!

嫌な病院とは言え、世話にはなったこの部屋だ。水回りの掃除と布団の乱れを直す。

これで良し。

 

極めつけは置き手紙!

「お世話になった身ではありますが、院長とどうしても折り合いがつけられそうにないので退院させていただきます。執刀医及び看護師の方々には大変世話になり感謝しています。ありがとうございました」

まあこれくらい書いておけば多少は感謝の気持ちも伝わるだろうということで。

これを院長が最初に発見したら即ゴミ箱行きだろうな!

 

そして個室を出る我ら。

しかし最後の難関が・・・

エレベーターを使って1階まで行かなきゃいけないんだけど、そのエレベーターホールの前に看護師さんが集まってる受付カウンターがあるんだ。

 

そこで俺らが見つかったら、(俺が)さっきまで院長と揉めてたし、看護師さんも不審に思って止めてくるかもしれない・・・!

それを懸念した我々が取った行動は、「ミッフィー作戦」

 

ミッフィーちゃんのように常にカメラ目線で後ろ(受付)を振り返らずに素早くエレベーターに乗り込むんだ。

しかも、さっきの修羅場が嘘のように軽く笑みを浮かべ談笑しながら。

これなら自然だろ!

 

とりあえず最大の関門はそれで乗り切った。

まあ看護師さんも諦めて声かけなかったのかもしれないけど、結果オーライ。

とりあえず1階の待合スペースみたいなところで一息つく三人。

ここで嫁&友達が言う。

 

「やっぱ、せめて看護師さんには言っといたほうが良いかもね。」

 

「そうそう、あとからめんどくさいこといならないように。涼しい顔で『退院しま~す』言ってやろうよ!」

 

おお、こいつらいつからこんな煽りスキルを身につけたんだ?

でもその案はもっともだ。煽るって話は置いといて、ちゃんと言ったほうが良いかもね。

 

「じゃあ私らが上に戻って言ってくるから待ってて」

 

そう言い残してまた病室のあるフロアに行く二人。

待っている間俺は一人。格好も寝間着みたいな露出度高めの服装。

なんか落ち着かない・・・

 

ソワソワしながら待ってると、二人が帰ってきた。

お? なんかスッゲェ怒って帰ってきたぞ??

 

「何あのババア!!」

 

「患者とか家族に対する言い方じゃないよね!」

 

おいおいお・・・何言われたんだ?

 

「なんか、『そちらが強制的に出ていくというならうちは何も言えませんので、どうぞご勝手に』みたいな感じ! 何あの態度!」

 

ああ~、それボチャ子な!!

ようやく君らもボチャ子の洗礼を受けたんだね!! 待ってたよ^^

 

やっぱこれが普通の反応だよね!

事務的っつーか、ふて腐れながら話すっつーか、人を怒らす才能にあふれた話し方だよね。

 

 

 

 退院プロブレム

 

 さあ、とりあえず出ていく準備は出来た。しかし最後の問題が・・・

 

紹介状を書いてもらってない

 

これが最大の問題。この紹介状がないと、転院はまず出来ないうえ、新しい病院で傷口の消毒もしてもらえないっていうんだ。

とりあえず手術を終えた今、懸念されるのは傷口からの感染症なんかだ。

 

そこへ看護師さんが通りかかる。

 

「やっぱり今日出て行っちゃうの?」

 

「はい、ちょっと院長とああなると居づらいですし・・・」

 

「せめて明日まで居たら? もう一回院長に紹介状出せないか聞いてみるから・・・」

 

うう、いじらしいまでの献身ぶり。こんな人ばかりなら俺もここまでの決断はしなかっただろうに。

おのれ院長&ボチャ子・・・

 

俺らの固い意志を聞いてその看護師さんも

 

「そうですか・・・」

 

と引き下がる。ごめんね

 

悩む一同。どっちみちこのままじゃ先行き不安だ。

20分くらい苦悩の時間が続いた頃だろうか・・・今度はボチャ子が1階に降りてきた。

 

何しに来やがった・・・! お呼びじゃないぜ・・・!

みたいな視線を三人で向ける。そんなのをものともしないあのモンスターは敢然と歩みを進めてくる。

 

「院長、紹介状書いて転院先にFAXしましたよ」

 

え???

 

 

え???

 

たぶんその時のみんなは

 

 

こんな感じだったと思う。

あの院長が・・・! あのわからず屋が・・・!

これはもう我らの粘り勝ちやね。っていうかやっぱりすぐ書けるんじゃん紹介状・・・!

 

水を差すようにボチャ子の一言。

「必要なことは伝えましたよ。こちらからは以上です。」

 

最後の最後まで本当に愛想のない人だったな。

 

まあいい。それはいい。とにかく紹介状は転院先に渡ったわけだ!!

ということは、明日から新しい病院に移動できるんだ!!

 

とにかく、この忌まわしい病院を一刻も早く離れたい。

一週間ぶりの我が家に早く戻りたい!!

俺らはすぐさま病院を出てタクシーを拾うべく通りに飛び出した。

 

なかなかタクシーは捕まらない。でもなぜか心は晴れやかだ。

だって一週間ぶりの外。そう、外に出るのも一週間ぶりだったんだ。

太陽がまぶしい・・・これが生きてるってことなのね・・・!

 

目の前を横切る(たぶん同じ病院)お婆さんが俺を見て言う

 

「楽しそうねぇ! 久々の外だったの?」

 

「ハイ! もう牢屋から出た気分です!!」

 

笑うお婆ちゃん。たぶんスッゲェハツラツとしてたんだろう。

力が漲ってくるのが自分にもわかった。だからって歩けないけど

 

程なくしてタクシーをゲットする。

颯爽と乗り込む俺たち。

 

「出てやったぜイエーーーーーーーイ!!!」

 

思わずタクシーの中で絶叫&ガッツポーズ! 運転手さんびっくりさせてゴメンナサイ

 

車に揺られること15分ほど・・・

ついに・・・ついに!!! 我が家に到着!!!

 

入り口の扉・・・そこからオートロック・・・そしてエレベーター。

いつも何となく歩いていたその場のすべてが愛おしい。

もう家の床とか舐めちゃいたいくらい。ぜってぇ舐めないけど

とにかくそれくらい家が恋しくて帰りたかったってことさ!

 

帰り着いて最初にやったこと・・・ベッドに寝転ぶ!!

 

 

 

うっひゃあああああああああ!!!! きもちいいいいいいい!!

 

お布団(ベッド)きもちいいいいいいよおおおおおおお!!!!!!

 

しあわせ! しあわせえええええええええええええ!!

 

もう生まれて初めて地べたじゃないところに寝た気分。

こんな気持ちいい寝床がこの地球上に用意されていたなんて。

神様ありがとう。みんなありがとう。僕は幸せです。

 

さあ、こうなったらどうする?

 

 

 

 

どうする????

 

 

 

 

宴じゃぁああぁあああああああ!!!!!

 

 

 

 

↓続編↓

 

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