にちプチ 【Nichi-Petit】

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日常のプチ情報やプチンときたことを書きなぐるブログ

『帰ってきたヒトラー』の感想を反省を交えて語る

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 僕らが知ってるヒトラー像って、『怖い独裁者』だったよね。

そりゃしょうがない。だって学校でそう教育していたんだから。

わざわざその教育に疑問を持って「先生! そのヒトラーへの評価は本当に正当なものだったんですか?」なんて聞く生徒は極少数だと思う。

 

っていうか、学校でそんなやつがいたらめんどくさくて友達になりたくない。

大人になったら「疑う」というスキルは大事になるからいいんだけどね。

 

それである程度の年齢になると、インターネットという便利な情報収集手段によって、色々な知識を取捨選択できるようになってその事実を色々な側面から見ることが出来るようになる。

そうやって僕は少しずつヒトラーに興味を持った。


だってヒトラーだって人間じゃん。メシも食えばお腹がゆるい日だってあったはず。
独裁者ってことは置いといて、もっとヒトラーの人間性を知りたいなーという要望に合致する形でこの映画が制作されているのを知る。

 

 

予告編の魅力はすさまじかった。原作を知らない僕は、その設定に引き込まれた。
「ヒトラータイムスリップしてるやん!!」ココロオドル

 

www.youtube.com

 

どうせ本人と会って話すなんて出来ないんだから、映画製作者(原作者)のヒトラー像を見てみるのも面白い。

歴史にIFってダメよを無視したこのシチュエーション、素敵じゃない!!

 

1945年に自殺したアドルフ・ヒトラーは、自殺直前の記憶を失った状態でベルリンの空き地で目を覚ます。ヒトラーは戦争指導に戻るため総統地下壕に向かおうとするが、ベルリンの人々が自分を総統と認識していないことに疑問を抱く。ヒトラーは情報を得るために立ち寄ったキオスクで、自分がいる時代が2011年のベルリンであることに気付き衝撃を受け、空腹と疲労が重なりその場に倒れ込んでしまう。
倒れ込んだヒトラーは、キオスクの主人に介抱され目を覚ます。キオスクの主人はヒトラーを見て「ヒトラーそっくりの役者かコメディアン」だと思い込み、「店の常連の業界人に紹介するから、しばらく店で働いてくれないか」と頼み込んだ。地位も住処も失ったヒトラーは、生活の糧を得るため仕方なくキオスクで働き始めるが、数日後、キオスクの主人に紹介されたテレビ番組制作会社のゼンゼンブリンクとツヴァツキのスカウトを受け、コメディアンとしてトーク番組に出演することになる。また、専属秘書のヴェラ・クレマイヤーからパソコンの使い方を習い、「インテル・ネッツ」や「ウィキペディア」を通して情報を得て現代に適応していく。
帰ってきたヒトラー - Wikipedia

 

 

 

 

意外と包容力のある人だった

 

 ヒトラーって歴史の教科書でも、独裁者の側面以外それほど掘り下げられないじゃない?
僕は漠然とこのおっちゃんのことを「癇癪もちで何言われてもキレる人」だと思ってた。でも違うんだな。

 

まずは煙シュワシュワで現代の植え込みの中にヒトラーが現れるんだけどこの時点でワックワクですよあーた!
そこからフラフラと歩き出してやってきたのはキオスク。よくそこまで無事に行くことができたなと思うけど特にキニシナイ。

 

キオスクの店員のおっさんに「ヒトラーみたいだ」と冷やかされても怒らない。真面目に反論してるけど怒らない。
この時点で思う。
「ヒトラーって何でもブチキレるおっさんじゃないんだ・・・」と。

 

その後訪れるふざけた若者や道行く人にも優しいし、この人に権力持たせなければフツーの人生だったのかな? と思う。


たちまち道行く人から注目され人気者になるヒトラー。
そりゃ終戦から70年経ってりゃ世代も替わって彼を知ってて嫌悪する人もそうは多くないよな。
妙にリアルな反応に感心する。

 

 

 

ヒトラー君 インターネットに触れるの巻

 

 コレは予告編にも出てたシーン。ヒトラーが未来の未知のシステムに実際触れる場面なんだけど、とても嬉しそう。
そりゃあな、テレビすらまともに無い時代からこんなもん見せられたらエンジョーイしちゃうよな。

 

ここで僕のテンションはマックスになる。
「ワクワク! 次はどんなことしてくれるのかな?」
ここまで来て僕はだいぶこのおっさんのことを好きになってたんだと思う。

 

自分に噛み付いた犬を携帯していた銃で撃ち殺すシーンは、確かに残酷だけどコメディタッチ。
感情の緩急がはっきりしてるんだなと思った。所謂「怒らすとヤバイタイプ」

 

 

ヒトラー君 政界に進出するの巻

 

ヒトラーはトーク番組でトルコ人を罵倒する演説を打つと、その映像がYouTubeにアップロードされ、一躍人気コメディアンとなる。ヒトラーはその後、タブロイド紙との騒動や極右政党への突撃取材など社会の反響を巻き起こし、ドイツで最も有名なコメディアンとなる。ヒトラーは自分の人気を「ナチズムを支持する国民の声」と解釈し、再び政界に進出することを考え事務所探しを始める。しかし、ヒトラーは「ドイツを冒涜した」としてネオナチから襲撃を受け重傷を負う。襲撃事件が報道されると、社会はヒトラーを「ネオナチの暴力に立ち向かうヒーロー」として持てはやし、政界からは与野党問わず入党依頼が舞い込んで来た。ヒトラーは療養先の病院で社会の動きを見つつ、司会を任された新番組の構想と選挙運動の準備を進めていた。

帰ってきたヒトラー - Wikipedia

 

 

 ここらへんで彼はいよいよ政治家としての手腕を発揮する。
メディアを使っての強烈な自己演出とリップサービス。
現代のドイツのあり方に対する批判。格好が格好だけに非常に目立つ。

 

ここから若干雲行きが怪しくなる。

あ、あれ、ヒトラー、また政治の道を歩もうとしてる・・・?


そう、僕はこの映画を勘違いしていた。
「ヒトラーが現代にタイムスリップして、新しい人生を歩む映画」だと思ってたんだ。
でも、よ~~く考えたら、あのお堅いドイツがそんな映画を許すはずが無い。
最後は、ヒトラー賛美に繋がらない構成になってるはず。

 

そう考えると僕の中でのこの映画に対する評価が失速していく。
自分の思った展開じゃないと低評価なんて何とも自分勝手な話だけど、この裏切られた感はハンパじゃなかった。
後は予想通りヒトラーはドイツ国民の心を掴み始め、暗に「ドイツこのままじゃヤバイよ!」な終わり方をする。

 

ああ、これってコメディがメインじゃなくて、今のドイツに対する問題提起的な作品だったのね。
話の内容は分かる。SFを織り交ぜながらも大いに説得力のある内容だ。


でも・・・

 

 


僕はヒトラーの別の人生(フィクション)を見てみたかったんだヨォォオオォオオ!!
たぶんそう思ったのは僕だけではないと思うんだけど、制作国のドイツがたぶん許してくれないよねそんなの。

 

まとめ

 

 予告編を観て映画への期待と要望を膨らませて視聴したことがこの落差の原因。
映画を観るときって、心をニュートラルにしたほうが楽しめるんだなぁと思いました。
そういう意味では、予告編観るのもちょっと考えちゃうよねぇ