にちプチ 【Nichi-Petit】

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日常のプチ情報やプチンときたことを書きなぐるブログ

最強の毒物はどれだ!? 【生物 vs 非生物】

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毒物の定義

 青酸カリやヒ素など、テレビで話題になる毒物はどれも劇薬であったりするのだが、何もそいつらだけが毒物ではない。
致死量が異なるだけで、食塩も水もある程度摂取すると死に至る。毒性学(毒物学)という分野では塩も砂糖もアレもこれも毒物の一つとして対象となっている。
・・・なんだけどそんなこと言い始めたら特集する数が多すぎて書く気にも読む気にもならんと思うので今回は「少量でも致死量」系の毒物を紹介していくぜ。

 ちなみに毒性の強さの目安として使われているのは「半数致死用量」(LD50=50% lethal dose)であり、「同じ量を投与された対象(動物)の内、半数が死に至る用量」(濃度)を指している。
単位としては、基本的に「mg/kg」(体重1kg当りの投与mg)を使用しており、日本の毒物及び劇物取締法などはLD50を目安に指定されているという。
 単に少量で危険なもの、扱いが非常に難しいものなんかもガンガン取り上げるのでソコんとこよろしく!




生物系の毒

 みんながよく知ってるのは毒ヘビや毒キノコ、フグの毒なんかが有名だと思う。厳密に言うと、フグ自身が毒を作ってるわけじゃないから掲載する体裁に困るところではあるんだが・・・


ボツリヌス菌:ボツリヌストキシン

 みんな知ってるボツリヌス菌。食中毒なんかで度々話題になるよね!
自然界最強の毒物ボツリヌストキシンDは半数致死量が0.0000003mg/kg! 500gあれば世界70億人が全員死亡するというマジで凶悪な毒素。
ちなみに青酸カリは半数致死量10mg/kg! もはや桁を数えることすら無駄に感じるこの差。毒物界のスーパーサイヤ人である。
 「乳児ボツリヌス症」という疾病があり、ボツリヌス菌の芽胞(胞子)が赤ちゃんの体内で発芽してボツリヌス毒素を作り出す。
大人であれば消化管で菌が途中無力化されるのだが、赤ちゃんの消化機能は未熟なので、消化管の奥まで菌が到達する。
そのため1歳未満の赤ちゃんにハチミツをあげるのは絶対に止めよう! 加熱処理されていても、ボツリヌス菌の芽胞は耐熱性に優れているので普通に熱したくらいではダメ。 黒糖なんかも原因の一つに考えられているらしい。自然が一番良いというのが否定された瞬間である。
 中毒症状は麻痺系で、四肢の麻痺から呼吸器まで。ただ、意識の混濁はないらしく、「あ、動けない・・・」みたいな感じ。


破傷風菌:テタノスパスミン

 怪我の傷口から入ったら怖いばい菌の代表格、破傷風菌! 半数致死量は0.000002mg/kgという、ボツリヌス菌には負けるが人類の脅威に変わりは無い。
ボツリヌス菌は傷口も経口摂取もマズいけど、こっちは経口では無力化する。しかし発症したときの症状はボツリヌストキシンが筋肉の「弛緩」に対してテタノスパスミンは「収縮」する。
収縮した筋肉は制御が利かず、意識もはっきりしているので非常に苦しいらしく、背中の筋肉が収縮した最悪の場合は背骨が折れるんだって。俺の足の骨折の比じゃねぇな

 土壌中もそうなんだけど、不衛生な環境にもいっぱい存在してるらしくて、赤ちゃんのへその緒を切るハサミが汚れていたりすると感染しちゃう。
赤ちゃん毎回かわいそ過ぎやろ・・・

 破傷風菌の芽胞もボツリヌス菌よろしく耐熱性バツグンらしく、120℃で15分加熱という、お湯じゃもう無理な上、傷口にそんな熱いもんぶっかけられんやんけ!
なお、芽胞への消毒も人体がヤバいことになるくらい強力な消毒薬でないと無理な模様。こけて傷口に土入ったー!(マキロンオキシドールブシャー)は効果がないということだな。(絶望)
殺せないから水でとにかく土を洗い流せ!!


マイトトキシン

 海産毒素最強。しかし合成しているのは海洋性植物プランクトンでそいつらが人間を襲って毒物を注入することはない。
・・・が、フグ毒であるテトロドトキシンもプランクトン由来(有毒なエサを食べて体内に毒素を溜める)なので、このプランクトンを食した魚を人間が摂取すると危険かもしれん!!
だからと言って最近海鮮の刺身にハマっている僕がその食欲を抑えることができるとは思えんが・・・
半数致死量は0.00005mg/kg!! なのだが、海洋研究を重ねていくと、これより強い毒を示す海産毒素が見つかるかも知れないとか。



上位3位を挙げてみたんだけど、ヘビやキノコの毒はここにカスってもいないね!
10位くらいまで出していくといい感じで食い込んでくるんだけど・・・クロストリジウム属恐るべし・・・


化学系の毒

 科学毒で有名なのはサリンだとかが有名だと思う。日本全国を震撼させたあのサリン事件で使用されたガスだ。
あとは小説でよくある青酸カリやヒ素なんかもこのカテゴリーに入るだろう。こちらの毒は、ただ摂取しただけではなく皮膚を侵すもの等も多く、危険。


VXガス:神経ガス

 これも有名な毒ガスで、某団体がサリンと同じくして研究していた化学兵器だ! 半数致死量は0.02mg/kgで、ボツリヌストキシンと比べたら人体への毒性は低く感じるね。
ただ、生物の毒はタンパク質をもとに作られている毒なので、同じタンパク質をもつ生物との親和性が高いから致死量が少ないというのが正しい見方だろう。
体全体が鉱物か何かの無機物でできた生物がいたら、もしかするとものすごい毒性を示すかも知れない。まあ人間は関係ないけど

 そんなことは言いつつも、この毒ガスの威力は凄まじい。無味無臭の気体で揮発性が低く安定している。サリンは水に弱くてすぐ加水分解するのに対し、VXガスは過酸化水素下でも安定して存在し、空気中では6~7日反応せず滞留することができる。

 もし盆地や洞窟なんかでこの兵器が炸裂したら、「もう入って大丈夫やろ!」→「グエー死んだンゴ」となること必至である。
生物毒と違い、皮膚から吸収されることも脅威となる一因だ。単に致死量の大小で危険性は測れないという良い例だね! よくないよ!


ジメチル水銀

 ネットでも話題のそら恐ろしい毒物。水銀中毒と言うのは水俣病なんかで有名だよね。あれはモノメチル水銀が生物濃縮の結果、人間の体内に入った症状・・・なんだけど、有機水銀は無機水銀(炭素を含まない水銀の化合物)に比べて人間に対する毒性がと強い。
特にこのジメチル水銀はヤバイ。どれぐらいヤバイかというとゴム手袋に数滴こぼして「あ、危ない」とゴム手袋を外しても5ヵ月後には水銀中毒で亡くなってしまうくらいだ。
何と言う遅効性・・・気づいたときには末期症状ということか。

 ゴム手袋では容易に通過し、防護の意味を成さない。こちらもVXガスのように強力な神経毒で、0.001ml蒸気を吸入しただけで致命的だという。
とどのつまり、触ったらもうおしまいと言うことだな。水で洗い流すとか、そういうレベルを超えてる。日常こんな物質に触れる瞬間がないのがせめてもの救いだ。


フッ素

 フッ素化合物を含む毒性満点の物質である。よく歯磨き粉なんかに歯を丈夫にするためにフッ素が含まれているけど、あれは純粋なフッ素でもなければ毒性のあるフッ素化合物でもないから心配しないでくれ。
危険なのは純粋なフッ素とフッ化水素酸あたりが有名だ。他にもいっぱいあるけど

 フッ素の危険なところはその強力な酸化力にある。色々な物質と反応し化合物を作る。乱暴に言うと溶かす力が強かったり、腐食させる力が強いってこと。
歴史上では研究のため純粋なフッ素を抽出しようとして何人もの科学者が亡くなったり再起不能になったりするほどヤバイ物質。
フッ化ナトリウムとフッ化水素酸を間違えて歯に塗ってしまい、3歳の女児が亡くなった。そのときの様子を表したコピペは衝撃的だった。

以下引用

これ、塗布された瞬間に女児が大騒ぎして暴れだしたので治療していた歯科医が付き添いでそばにいた
母親と助士に女児を押さえている様に言って、母親が押さえつけているところに更に塗布して
筋肉の痙攣で大の大人二人を跳ね除けた上で2メートル吹っ飛んだと言う。。。
歯の神経の痛感ってのは、人体が感じる様々な痛み、つまり痛覚としては、2番目に強力なものなんだよ。
まあ、麻酔がなかったら普通は耐えられない。だから拷問なんかにも使う。
歯にフッ酸塗るとどういう痛みを感じるかっつーと、塗られた歯が全部、末期の虫歯の痛みを同時に引き起こし、
さらにフッ酸が浸透を続ける顎や頭蓋骨の中を通ってる痛感神経も、最大強度の痛感を発信するようになる。
まあ、ここまで強力な痛覚になると、もう脳というか神経系全体が耐えられんわな。
そんで自律系の神経が機能不全を起こし、その端末である各種臓器も不全、いわゆるショック死へ、という流れ。
やっちまった医師が、通夜の席で土下座して詫びて、そのまま脳溢血起こすのも、まあ無理はない。
仮にも医者なら、想像しただけでも気絶したくなるほどむごい状況を、年端もいかない女児を押さえつけて
引き起こしたって事が、まるわかりだからな。自分にゃ嘘はつけないし誤魔化しもきかんよ

引用終わり

 仮に2メートル吹っ飛んだことが脚色だとしてもこの痛みは歯を抜いたりした人には分かると思う。
分かるといってもこの女の子が味わった痛みの何万分の1かだろうけど・・・僕も親知らず抜いて麻酔が切れて、痛み止めの処方が遅れたときはめちゃくちゃ痛かった。
どれくらい痛いかというと、脛骨・腓骨の骨折をしても泣かなかった男が自然と涙をこぼす程度には痛い。しかしそれはたった1本の歯だからな! 全部の歯でそんなことが起きたら僕もショック死する自信がある。
それだけ怖い薬品と言うことだ。皮膚だけでなく骨も通過して侵すという特性が凄まじい。


どっちもヤバイ

 単純に致死量の話になるとボツリヌストキシンに勝るものはないのだが、その摂取・接触経路からの話になると化学物質(薬品系)の右に出るものはない。
どっちが強いか? なんてーのは相撲とボクシングを戦わせる以上に判断が付きにくく、ナンセンスであることも分かった。
しかし生物毒は自分を守るもの、もしくは自分の体内で作ったものがたまたま人体やその他動物に有害だっただけだし、化学物質の毒は人間の便利な生活、例えば半導体の洗浄であったり、工業製品の加工などに使用される、なくてはならないものだ。

 それが人や動物を殺傷するために使われるのは許せないことだけど、物に罪はないよね! 大いなる力には、大いなる責任が伴うのだ!(テノール)

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